飯場小屋のような小さい木造の校舎

900 名前:本当にあった怖い名無し:2007/10/15(月) 17:29:28 ID:QbUsHOye0

(前略)

②は、山岸涼子「ゆうれい談」の中の「タイムスリップ章」におさめられている
話です。第一話は、比叡山のハイウエイでの話。比叡山のハイウエイでは
同じ道をグルグル回ってしまうことが度々あるとのこと。各自の体験談を
話ています。同じ章に、比叡山のハイウエイのエピソード2として
『飯場小屋のような小さい木造の校舎』の話が載っています。話は、漫画家のマネージャーさんの
話です。そのマネージャーさん達が、十和田湖から八戸へ向う途中、道に迷い、
街の灯が見えない山の中の真っ暗闇な一本道を八戸市へ車で向います。
すると、真っ暗な道の向こうにポツンと灯火が見えてきます。
近づいていくと、それは『飯場小屋のような小さい木造の校舎』で、窓には赤々と灯りが
ともっています。彼女達は鍵がかかったドアを叩いて呼ぶのですが誰も出てきません。
中を見ると左側が窓で右側が部屋。廊下には煌々と裸電球が灯っていいます。
建物の裏に回ってもシーンとしています。現在の建物とは思えず、恐怖を感じて
車に戻ってしばらく走ると八戸市の街の明かりが眼下に見えてきます。
やっと旅館にたどり着くわけですが、夕食の時間にもかなり遅れてしまったいるのに
旅館の人々は「よく着いた、よく着いた」と夕食も用意していて喜んでくれた為、
『飯場小屋のような小さい木造の校舎』の話をすると、「それは大変だったね」と
言うだけで、異様に親切に接してくれたのだそうです。
この『飯場小屋のような小さい木造の校舎』と
まったく同じ体験を松島トモ子さんも語っていると書いています。

901 名前:本当にあった怖い名無し:2007/10/15(月) 17:48:29 ID:QbUsHOye0
900の続きです。
山岸涼子氏はこの章で、中南米のハイチに住む博物学者のイワン先生と妻、
助手のフレデリックの3人が夜の散歩中に、イワン先生と妻だけが
500年前のパリにワープしてしまう体験紀を載せています。
パリの街は月夜で、各家の窓からはロウソクの灯火がぼんやりと見えますが
街中には人けがまったくありません。15世紀のパリです。
気分が悪くなった妻が、助手のフレデリックを呼ぶと、消えかけていた
フレデリックが走ってきます。イワン先生はフレデリックからタバコを貰い
座って一服します。すると、いつの間にか周囲は元のハイチの森になります。
イワン先生が助手のフレデリックに聞くと、3人はずっとここに座っていたと
答えたそうです。日本でも、タヌキや狐にばかされた時は
焦らずに一旦座って、タバコを一服吸うと現実に戻れるのだそうで
山岸氏の知人の中には、普段、タバコは吸わない人でも旅行へ行く時は
タバコを持っていく人達がいるのだそうです。

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