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- 294 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2006/01/03(火) 15:49:33 ID:hwQVSGoq0
- 知り合いの話。
彼が氏子をしている神社では、毎年大晦日から元旦にかけて「再誕の儀」と
呼ばれる行事が執りおこなわれる。氏神の再生を祝う神事だということだ。
氏子以外の者は入れずに進行し、儀式が終わると社は開放されて、一般客の
初詣が始まる流れであるらしい。
儀式自体はそのようなものだと思うのだが、彼にはどうにも一つ、腑に落ち
ない決まりがあった。
再誕の儀の間、決してその場にいる者の頭数を数えてはいけないというのだ。
なぜかという理由は誰も教えてくれない。
それである年、こっそりと数えてみたという。
何の問題もなく数え終えたが、どこかおかしい。
そこにいるのは見知った顔ばかりの筈なのに、名前が出てこない者がいる。
何度か数え直した彼は更に混乱した。数え直す度に人数が異なっているのだ。
妙に疲れてしまった彼は、数えることを止めてしまった。
今では彼も古参の顔となり、新しい氏子から色々聞かれる立場になっている。
しかし、例の掟について聞かれた時は、笑って誤魔化すという。
「新人君も、そのうち何も聞かなくなるから。
こっそり自分で数えてるんだろうな、やっぱり」
そう言って彼はこの話を締めくくった。
- 300 :本当にあった怖い名無し :2006/01/04(水) 01:19:13 ID:8B2AHBxp0
- きっと、11人いるんだなw