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- 716 :全裸隊 ◆CH99uyNUDE [zenratai@hotmail.com sage] :2005/09/27(火) 00:25:42 ID:tfkMKfbG0
- 付近一帯、紅葉しない山だが、その家だけは別だという。
秋の一日だけ、山の中にぽつんと建っているその家は、
紅葉した木の葉で埋もれそうになる。
翌朝には、きれいさっぱり木の葉は消えてしまう。
何かの祟りや罰なのか、あるいは褒美なのか、それさえ
分からないが、とにかく、毎年、木の葉が降り注ぐ。
庭に立ち、空を見上げると、高い空の彼方から、ひらひらと
しかしまっすぐに真っ赤な木の葉が降ってくるのだという。
遠くからは、のろしのように、赤い煙が立っているように見えるらしい。
すでに書いたように、由来は不明だが、大規模な山火事が
あって以来、その家だけに木の葉が降り注ぐようになったという。
厚さ20センチにもなるというから、相当な量だろう。
とはいえ、木の葉がどこから来るのか、誰も知らない。
木の葉が降り積もると、何やら小さな動物がその中を動き回るが、
その姿をはっきり見た者は、いない。
由来を知る先代の当主が数年前に急死したため、現在の当主は
深い事情を知らずに、この奇妙な出来事と向き合っている。