人差し指

962 名前:オマージュ[sage] 投稿日:04/06/20 04:52 ID:oFE+f90c
男が仲間に付き添われてやってきた。
みると、右ひとさし指がない。
男は村では地主で、神社の宮司も務めていた。
山の雑草をチェーンソーで刈っていて、誤って切り落としたのだという。

医者だった彼は、傷を縫い包帯をまいた。
次の日も病院に来るよういったのだが、それきり、来ない。

ある日、町で男を見かけた彼は、少々怒って声をかけた。
男は言いよどんでいたが、申し訳なさそうに言った。

先生、私の家系は昔からこうなんです。
男の手には、ピンク色の指が生えかけていた。


 

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