茶袋

691雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :2005/09/25(日) 18:13:12 ID:OF4rm9fz0
友人の話。

下生えを刈るため、山に入っていた時のこと。
鎌を持つ手を休めて顔を上げると、すぐ先の梢に何か下がっているのが見えた。
丁度彼の目線の位置で、握りこぶしほどの茶色い袋が吊り下げられている。
どこで結ばれているのか、紐の上端は木々の高みに溶けていて見えない。
ついさっきまで、こんな物はなかった筈だけど・・・。
興味を引かれた彼が手を伸ばすと、背後の大叔父が怒鳴り上げた。

「触るんじゃない!」

慌てて手を引く。
無視しろと怖い顔で言われたので、とりあえず従っておくことにした。
昼に弁当を広げた時に初めて、あの袋について説明されたという。

「ここらの山には、昔から茶袋っていう物の怪が棲んでいるんだ。
 口を開けて中を見ると、悪い気に当てられて大病を患ってしまう。
 他に悪さはしないんだが、長生き出来なくなるのは嫌だろ」

妖怪と呼ばれる代物なんて、実際に見たのは初めてだったなぁ。
彼はどこか嬉しそうにこの話をしてくれた。


700本当にあった怖い名無し :2005/09/25(日) 23:47:29 ID:RnDbSHnS0
>>691
へー、貴重な話を聞いたね。
「茶袋」は昔から、文献などにも出ている妖怪だよ。

俺の知り合いの、自衛隊レインジャー部隊の人が話してくれたのはちょっと違っていて
目もあやな錦の袋だそうだ。
それがすぐ目の前に下がっているように見えるかと思えば、ずっとむこうにあるように見えたり、
いっこうに所を定めない。
それが妖怪たる所以なのだが、行軍中の事でもあり、無視して前に進んでいく、と言っていた。

その人は、訓練中は幻覚・幻聴はしょっちゅうの事で、人間は精神的作用でそうしたものを見やすい、
つまり、妖怪・幽霊等の怪異は人間の精神構造のなせる技と、解釈していたよ。
だから、大抵は似たり寄ったりで、奇抜なものはないという。
そうだよな、確かに類人猿の霊とか、マンモスの霊とかないものな。

710雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] :2005/09/26(月) 20:34:15 ID:5TglVPr70
>>700
あれ、そんなに知られた妖怪でしたか。
てっきり、うちの地元だけで伝わる物の怪だとばかり思っておりました。
ちなみにH県S山だったりして。^_^:)
地元でもマイナーな存在だと思っていたのに・・・侮れないなぁ(笑)。

そういえば、東北でレンジャーやっていた先輩から、茶袋に似た怪の話を
聞いたことがあります。
もっとも、彼の隊では○袋などとは呼んでいなかったようで、ただ単純に
『さがり』と呼ばれていたそうです。
ちょっと目を逸らした間に、いつの間にか近くにぶら下がっているという
奇妙な物だったそうで。害はなく、かすかに良い香りがしたと聞きます。

・・・でも実はコレ、調べたら洒落にならない由来の代物だったそうで・・・
本当かどうか定かではないし、調べる術もないですが。
(っていうか、とても調べたくない)
知っている人、いるかなぁ・・・


713本当にあった怖い名無し [sage] :2005/09/26(月) 21:41:38 ID:Y64yA8rc0
>雷鳥タソ
さがりっていう呼び方も本で読んだ気がする。
茶袋系の総称がさがり?
きのこや魚や妖怪って標準和名と地方名と俗称と色々あって難しいな・・・

>>711-712
赤外線フィルムだったとか?

714本当にあった怖い名無し [sage] :2005/09/26(月) 23:52:57 ID:66yUd2Dc0
さがりって言うとうちの県ではヤカンヅルとか馬の首でけとばされたり食われたりするやつだけど
茶袋はまた別でないかい?

715本当にあった怖い名無し [sage] :2005/09/26(月) 23:55:03 ID:2Nctoic20
>>・・・でも実はコレ、調べたら洒落にならない由来の代物だったそうで・・・

そこが知りたいんだよ、うん

861本当にあった怖い名無し [sage] :2005/10/05(水) 14:28:55 ID:OHncg1V40
>>691
>>715
>>・・・でも実はコレ、調べたら洒落にならない由来の代物だったそうで・・・
http://kowa-i.com/i/ii/k/377.htm
これか

 

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